最近発見されたCPU脆弱性「Meltdown」「Spectre」のDb2への影響について

年末から大きなニュースになった、「Meltdown」「Spectre」と呼ばれるCPUの脆弱性について、OSや仮想化ソフト、BIOS等へのパッチ提供が始まっていますが、Db2にどういう影響があるのかという情報がIBMから出ています。

- Central Processor Unit (CPU) Architectural Design Flaws - additional guidance for Db2 customers

重要な情報ですので、ぜひ上記原文を確認いただきたいのですが、サマリだけ抜き出すと、

At this time, we are not aware of any specific security exposures within Db2 itself on this issue.

「現時点では、Db2自身にはこのセキュリティ問題の影響は見つかっていない」とありますね。
ただし、メモリを読める脆弱性という関係上、以下のようなプログラムからDb2のデータが読み取られる可能性は否定できないため注意が必要とあります。
Independent applications running on the same system as Db2
External stored procedures executing within Db2.

Db2と同じシステムで動いているアプリケーションや、Db2が呼び出す外部ストアドプロシージャが挙げられています。OSや仮想化環境でのパッチが完全なものになれば、こういった外部プログラムからDb2のデータがアクセスされるという事はありえないわけですが、まだOS等パッチが完全ではない、もしくはまだ配布されていない環境もありますので、いっそう注意が必要という事だと思います。

いずれにせよ、最も重要なのは最新のパッチを当てることです。今後Db2にもパッチが出るかもしれませんし、OS等のパッチも継続的に更新されると考えられているため、一度当てたらOKということではなく、しばらくは最新の情報を継続的に確認する必要がありそうです。

DB2をAWS上に構築する際のヒント&TIPS (2018年1月版)

以前に作成した「DB2をAWS上に構築する際のヒント&TIPS」ですが、結構情報が古くなってきてしまっていたので、資料を更新しました。最近SlideShareが既存のファイルを更新できなくなったため、新しいURLで上げ直しています。


Db2 11.1のPDFマニュアルが公開されました

Db2のマニュアルはPDFとHTMLが両方あり(というかもっと昔は紙媒体がありましたね)、昨今はPDFは最初のバージョだけ出し、更新はHTML版中心にシフトという感じでした。11.1になってからはPDFなくHTML(Knowledge Center)だけでの公開になっていました。

ただ、PDFにはPDFの良さがあるということでしょうか。英語版だけですがDb2 11.1のPDFマニュアルが公開されたようです。おそらくPDFマニュアルが欲しいという声が多かったのではと思います。

- Db2 Version 11.1 for Linux, UNIX, and Windows English Manuals

英語版ですが、PDFだとダウンロードしてPCに保存しておけるので、通信環境が整っていないところでの作業に便利ですね。

なお通信環境があるところでは、Knowledge Centerが便利です。こちらは日本語で公開されていますし、最新の情報が確認できます。

- IBM DB2バージョン 11.1 Knowledge Center

Db2 11.1 Mod2 Fix Pack2 iFix002 (11.1.2.2)がリリースされています

またまた久しぶりの更新です。

Db2 11の最新Fix PackであるDb2 11.1 Mod2 Fix Pack2 iFix002 (11.1.2.2)がリリースされています。
(2017年12月12日に公開されたようです)

- IBM Data Server Client Packages Version 11.1 Mod2 Fix Pack2 iFix002


各バージョンの最新Fix Packは以下からダウンロードできます。

- Fix List for DB2 Version 11.1 for Linux, UNIX and Windows

Db2 10.5系はFix Pack 9が、Db2 10.1系はFix Pack 6が最新です。ただし10.1もしくはそれより古いバージョンはすでに標準サポートが終了している点に注意が必要です。

開発者が無料で利用出来る新しいエディション Db2 Developer Community Edition がリリース

DB2の開発者向け新しいエディションがリリースされたという記事が出ています。

- IBM、開発者向けDB2の無償版をリリース--JSONのサポートを強化
米IBMは6月22日、ドイツで開催したアナリティクスカンファレンス「Fast track」でデータベースソフト「DB2」の開発者向け無償版となる「Db2 Download & Go Edition」(バージョン 11.1.2.2)をリリースした。

- IBM、より自在なデータの活用に向けたDb2の新たな利用法と開発方法を公開
IBMは本日、無料で迅速かつ簡単にダウンロードし実装できる開発者向けの新製品、Db2 Developer Community Editionをリリースしました。この新エディションはDb2のフル装備バージョンで、Enterprise Editionのすべての機能を利用したアプリケーションの試作品を、開発者が迅速に構築できるように設計されています。デスクトップであろうとラップトップであろうと、ユーザーは通常15分以内でソフトウェア一式をダウンロードして実装し、データのアップロードおよび管理を開始できます。


※(補足)DB2の名前がDb2に変更になった件は前のエントリに書きました

ZDNETの記事では名前が「Download & Go Edition」になっているように読めますが、これはダウンロードしたらすぐに使える用になっているという事を指していて、エディションの名前としてはDb2 Developer Community Editionです。このDb2 Developer Community Editionは、Db2 11.1で追加された Direct Editionの開発者向け無料版という位置づけのようです。

- IBM Db2 Direct and Developer Editions
- (比較表)

上記比較表を見ると、Developer Community Editionの特徴は"Full feature free version for non-production environments"とありますので、フル機能が無料で使えるという事にありそうです。一方、制約としては開発にしか使えない(本番環境では使えない)、CPU 4コア、メモリ16GB、DBサイズ100GBまでという制限があります。IBMからのサポートもありません。

DB2 Direct Editionについては以下に情報があります。クラウド環境等で利用しやすいように、月額で利用できるようになっているようです。

- DB2 Direct
DB2 Directの各エディションでは、簡素化されたライセンス測定基準である仮想プロセッサー・コア (VPC) が導入されています。 つまり、月次ライセンス料の形式で販売されます。 オンプレミスとクラウドのどちらにも対応する柔軟なデプロイメント・オプションが用意されています。


無料で使えるエディションとしては他にExpress-Cがあり、こちらも継続してダウンロードできるようです。こちらは無料で本番用途にも使えて、DBサイズも15TBまでと大きいのがメリットですが、機能はExpress Edition準拠という違いがありまあす。

- DB2 Express-C 11.1 for Linux クイックインストール

一時期整理されてエディションの種類が減っていたのですが、最近はエディションの種類が増えてきた感じですね。各エディションの違い・制限についてはドキュメントの以下の表にまとまっています。

- DB2 製品エディションと DB2 オファリングの機能

DB2の正式名称が"Db2"に変更。dashDB for TransactionもDb2 on Cloudに名称変更

久しぶりの更新です。

プレスリリース等が見つけられないので、正確にはいつ変更されたのかは分からないのですが、DB2の名称がDb2 (bが小文字)に変更されたようです。ほとんどの米IBMホームページ上の記載が"Db2"に変更されていますので、正式な変更なのだと思います(日本IBMのホームページ上はDB2のままでまだ変更されていないようです)。

これはLUW(Linux, Unix and Windows)版だけでなく、メインフレーム版も同じようにDb2 for z/OSと名称変更になったようです。

- IBM Db2
- IBM Db2 for z/OS

おそらくこれと同時にdashDB for TransactionもDb2 on Cloudという名前に変更になっています。

- IBM Db2 for Cloud

dashDB for Transactionは、DB2ベースのクラウドサービスですので、個人的には分かりやすくなって良いのではと思います。dashdDBにはもう一つ、MPP版のdashDB for Analyticsがありますがこちらは変わらずdashDBのままのようですね。

歴史あるDB2の名前をDb2に変更するというのは結構大きな決断だと思うのですが、どういった背景でそういう事に至ったのか、機会があればぜひ聞いてみたいところです。なおこのBlogについては"DB2"のままにしておこうかなと思っています。(最近全然更新していないですけど)

DB2 9.7と10.1のEOS(標準サポート終了)は2017年9月30日です

久しぶりの投稿をもう一つ。こちらは古いバージョンのEOS(標準サポート終了)についてです。
DB2 9.7と10.1のEOSは2017年9月30日です。あと半年ほどですね。(私が気づくのが遅れただけでEOS発表自体は2016年4月ごろにあったようです)

* Software lifecycle - DB2 Enterprise Server Edition 9.7.0
* Software lifecycle - DB2 Enterprise Server Edition 10.1.0

上のリンクは代表例としてEnterprise版を書いていますが、他のエディションでもEOSの日付は同じです。
DB2 9.7のGA(一般提供開始)は2009年(!)の8月ですから、8年以上標準サポートが提供されたという事になりますね。DB2のメジャーバージョンの中でも最長記録かもしれません。DB2 10.1もGAが2012年6月ですので5年間以上の提供ということになります。

これらのバージョンをお使いの方はぜひ10.5や11.1への移行のご準備を進めていただければと思います。DB2 11.1は前のエントリで書いたようにMod Fix Pack1がリリースされていますし、10.5はすでにFix Pack 8までリリースされています。

* Download DB2 Fix Packs by version for DB2 for Linux, UNIX and Windows

DB2 11.1 関連情報

ものすごく久しぶりの更新です。(前回が2016.05でしたので...)
ちょっと個別にエントリーにするほどではないですが、前回DB2 11.1が出るという予告が出た後のDB2 11.1関連の情報をまとめて紹介します。

まず予定どおり2016.06にDB2 11.1がGAされました。型番一覧は以下の通りです。
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21985358

その後12月にFix Packがリリースされています。
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27007053
v11.1のFix Packはmod fix packといって、シグニチャが11.1.1.1と4つの数字になっています。

DB2 11.1の新機能については以下のような記事が出ていました。

*Next-generation DB2 release highlights BLU Acceleration
http://www.ibmbigdatahub.com/blog/next-generation-db2-release-highlights-blu-acceleration
これはDB2 11.1の目玉機能の1つであるBLUアクセラレーションがMPP(昔でいうDPF環境)で効果的になったという点についてです。

* Next-generation DB2 release highlights BLU Acceleration
http://www.ibmbigdatahub.com/blog/next-generation-db2-release-highlights-blu-acceleration
こちらはもう一つの機能拡張である暗号化サポートの強化についてです。DB2のネイティブ暗号化機能がKey Management Interoperability Protocol (KMIP) 1.1 に対応して、KMIPサポートの外部サービスに鍵を格納しておくことが出来るようになっています。

DB2 v11.1 が発表されました。6月15日リリース予定です!

DB2 LUW (Linux, Unix and Windows)の久しぶりのメジャーバージョンアップ v11.1 のリリースが発表されました。

- IBM DB2 11.1 with BLU Acceleration, the multi-workload database software for the next generation of database deployments

Planned availability date(計画GA日)に"June 15, 2016: Electronic download"とありますので、米国時間で2016/6/15からダウンロード購入可能になるようです。これまでと同じなら、同時かさほど時間を要さずに無料試用版もダウンロード可能になると思われます。早期のDB2 Express-Cのリリースも期待したいところです。

新機能はまだマニュアル等が公開されていない事もあって正確には分からないのですが、リリースノートでは以下が強調されています。

A hybrid database software for the always available, mission-critical transactional, analytical, and mixed workload applications with end-to-end security that protects data at rest or in-flight

高い可用性をミッションクリティカルなトランザクションにも、解析トランザクションにも、もしくはそれらミックスのアプリケーションにも提供し、同時にデータ保存時から処理中まで一貫したセキュリティ(おそらく暗号化)を提供する。

A simple to deploy, upgrade, and maintain database with continuous availability for transactional workloads of any size

データベースのデプロイ、アップグレード、メンテナンスをシンプルにし、同時にトランザクション処理の継続性を高める。

Expanded in-memory columnar technology that offers the ultimate scalability and performance for analytics and warehousing workloads

インメモリ処理技術を向上させ、分析、ウェアハウス処理のスケーラビリティとパフォーマンスを向上させる。

リリースノートなのでちょっと象徴的な表現ですが、可用性・セキュリティ、デプロイのシンプル化、分析処理の高速化が鍵のようですね。

DB2 11.1の新機能は以下の記事にも解説があります。こちらはもう少し踏み込んで具体的な解説になっています。

- New IBM DB2 release simplifies deployment and key management

パフォーマンスの向上という点ではベンチマークテストの数値が出ています。DB2 10.5比較で1.5倍、もしくは2倍の結果が出ていますね。DB2 v9.7からの直接的な11.1へアップグレードもサポートされるようです。(これまでのルールだとメジャーバージョン2つ分しか直接アップグレードはサポートされなかったのです。DB2 9.7->10.1->10.5->11.1というリリースですので、v9.7->11.1の間はメジャーリリース3つ分の開きがあります)

DB2 PureScale for PowerLinuxのスケールアウト性能向上の記載もあります。これはPowerLinuxでRoCEでの通信がサポートされた事で性能が向上したようですね。

この他、セキュリティについては暗号化の鍵管理システム(KMIP)の向上が解説されています。

#clubdb2 2015年の活動は全て終了しました。そして来年以降の活動について

2015年の CLUB DB2 の活動は、先日の「毎年恒例!ちょっと早いクリスマスパーティー」がラストでした。

- 第210回 毎年恒例!ちょっと早いクリスマスパーティー

毎年恒例ですが、飲み物片手にLT発表を色々な方にしていただく、楽しい回でした。
クリスマスパーティーの最後に発表したのですが、CLUB DB2としての毎年の活動は今年で一旦区切りとすることにしました。完全に終了という事ではないのですが、来年以降の活動は未定です。

CLUB DB2は2006年から開始して約10年間、オフラインのDB2エンジニアの勉強会として活動してきました。途中からDB2以外の技術も扱う、広くRDBに関係した勉強会という感じに成長していき、私もスタッフ・講師として参加する中で、色々な方とお会いする事が出来ました。

この活動を一旦停止するのは寂しい気持ちもあるのですが、一旦立ち止まって見なおして、また別の形でデータベースの勉強会に関われればと考えています。活動再開について何か決まりましたら、Twitter(@clubdb2)やホームページでお知らせしたいと思っています。

CLUB DB2は2015年だけでも18回実施する事ができました。10年間で210回です。CLUB DB2にご参加頂いた方、発表して頂いた方、会場を貸して頂いた関係者のみなさまに本当に感謝しております。

ありがとうございました!

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