DB2 LUW (Linux, Unix and Windows)の久しぶりのメジャーバージョンアップ v11.1 のリリースが発表されました。
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IBM DB2 11.1 with BLU Acceleration, the multi-workload database software for the next generation of database deployments
Planned availability date(計画GA日)に"June 15, 2016: Electronic download"とありますので、米国時間で2016/6/15からダウンロード購入可能になるようです。これまでと同じなら、同時かさほど時間を要さずに無料試用版もダウンロード可能になると思われます。早期のDB2 Express-Cのリリースも期待したいところです。
新機能はまだマニュアル等が公開されていない事もあって正確には分からないのですが、リリースノートでは以下が強調されています。
A hybrid database software for the always available, mission-critical transactional, analytical, and mixed workload applications with end-to-end security that protects data at rest or in-flight
高い可用性をミッションクリティカルなトランザクションにも、解析トランザクションにも、もしくはそれらミックスのアプリケーションにも提供し、同時にデータ保存時から処理中まで一貫したセキュリティ(おそらく暗号化)を提供する。
A simple to deploy, upgrade, and maintain database with continuous availability for transactional workloads of any size
データベースのデプロイ、アップグレード、メンテナンスをシンプルにし、同時にトランザクション処理の継続性を高める。
Expanded in-memory columnar technology that offers the ultimate scalability and performance for analytics and warehousing workloads
インメモリ処理技術を向上させ、分析、ウェアハウス処理のスケーラビリティとパフォーマンスを向上させる。
リリースノートなのでちょっと象徴的な表現ですが、可用性・セキュリティ、デプロイのシンプル化、分析処理の高速化が鍵のようですね。
DB2 11.1の新機能は以下の記事にも解説があります。こちらはもう少し踏み込んで具体的な解説になっています。
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New IBM DB2 release simplifies deployment and key management
パフォーマンスの向上という点ではベンチマークテストの数値が出ています。DB2 10.5比較で1.5倍、もしくは2倍の結果が出ていますね。DB2 v9.7からの直接的な11.1へアップグレードもサポートされるようです。(これまでのルールだとメジャーバージョン2つ分しか直接アップグレードはサポートされなかったのです。DB2 9.7->10.1->10.5->11.1というリリースですので、v9.7->11.1の間はメジャーリリース3つ分の開きがあります)
DB2 PureScale for PowerLinuxのスケールアウト性能向上の記載もあります。これはPowerLinuxでRoCEでの通信がサポートされた事で性能が向上したようですね。
この他、セキュリティについては暗号化の鍵管理システム(KMIP)の向上が解説されています。