DB2の稼働プラットフォームにTurbolinux 11 Serverが追加

DB2 9.7 for Linuxの稼働プラットフォームにTurbolinux 11 Serverが追加されたそうです。

- TurbolinuxサーバーOS、IBM DB2 9.7への対応を発表
ターボリナックス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:森蔭政幸)は、企業のインターネット系サーバーとして機能・パフォーマンスともに最適化された当社サーバーOS製品「Turbolinux 11 Server」がIBM(R) DB2(R) 9.7に対応したことを発表しました。

上記プレスリリース中のリンクは切れてしまっていますが、下記のDB2 for Linuxバリデーションページも更新され、Turbolinux 11 Serverが追加されています。

- IBM developerWorks: Wikis - Information Management - Turbolinux 11 - DB2 9.7
- IBM developerWorks: Wikis - Information Management - DB2 and DB2 Connect 9.7 for Linux - Supported Environments

上記リンクにあるように、DB2 9.7はこの他にRHEL 5やSLES 10/11,Ubuntu 8.04,Asian Linux 3 Serverに対応しています。Ubuntu 10.04 LTSも最近リリースされましたのでこちらのサポート追加も期待したいです。

Linux KVMの解説資料が公開

Linuxをベースとした仮想化システムの一つ、KVM(Kernel-based Virtual Machine)についての日本語解説資料が公開されています。

- Linux at IBM | Linux KVM の内部構造入門
このドキュメントでは、Linux KVM の仮想化機能に関連する内部構造を説明しています。可能な限り、プログラム言語などの知識を前提としない、簡単な解説を心がけています。

説明にあるように、非常にわかりやすい入門資料です。KVMの特徴的な部分を図入りで丁寧に解説されています。表紙を入れて12ページの短い資料ですので、KVMに興味が有る方はとりあえずダウンロードしてみる事をお勧めします。

Linuxカーネルを開発する人たちの統計データ

気づくのが遅いですが、面白い資料を見つけました。Linuxカーネルを開発している人たちの統計データが公開されています。

- 誰がLinuxを開発し、誰が支援しているか? | The Linux Foundation
誰がLinuxを開発し、誰が支援しているか? - Linuxの開発に関する新たな統計データを発表

これは各開発者がカーネルのソースコードにどれぐらいコミットしているかという情報を、色々な視点でまとめたものです。上記リンクよりPDFがダウンロード可能になっています。

これによると、会社に所属した形でカーネル開発に携わっている(と推測される)方が非常に多いのが分かりますが、それでも所属で分類した際に一番多いのは「無所属(18.2%)」であるのが興味深いですね。2位はRedhat(12.3%)、続いてIBMとNovel(ともに7.6%)などとなっています。他にも多数の企業がLinuxカーネルを支援しています。

1つの企業が圧倒的な力を持つということがなく、絶妙にバランスが取られているのがLinuxカーネル開発の特徴的なところであり、強みなのだなと思いました。

その他にカーネルバージョン毎のサイズなど、興味深いデータが多く掲載されています。Linuxカーネル成長の記録としても面白い資料です。

Linux on System zの技術情報が公開

Linux on System zの技術情報が公開されたそうです。

- IBM ソフトウェア | Linux on System z 技術情報公開のお知らせ (System z-09-023)
これまで社内に蓄積されていたLinux on System zに関わる約150件の技術情報を、以下の弊社Linux技術情報ポータルサイトより公開しました。是非ご活用ください。


System zというのは、IBMのメインフレームです。メインフレーム上の仮想環境では多くのLinuxを同時に起動できるのですが、そのLinuxをLinux on System z(略してz/Linux)と呼んでいます。DB2はこのz/Linux上でも稼動します。ディストリビューションとしてはSUSE Enterprise Linuxを使うことができますので、普通の(INTEL CPUの)Linuxと同じ感覚で使用することができます。

LinuxでASLR機能を有効にしているとDB2の一部機能が使えなくなる

DB2 for Linux環境での気になる情報が報告されています。

- IBM ソフトウェア | LinuxにおいてASLR機能をONにしている場合に一部のDB2プロセスに問題が発生する可能性がある (DM-09-014)
Linux環境でDB2 for LUWを使用している場合、LinuxのASLR機能をONにしていると、一部のDB2プロセスに問題が発生することがあります。


ASLR機能とはAddress Space Layout Randomizationの略で、データを格納するメモリ領域をランダム化(不規則化)することで、セキュリティー面を強化する機能です。一部のLinuxやVISTA以降のWindowsに搭載されています。

上記文章が報告しているのはASLR機能を有効にしたLinuxでは、DB2のいくつかの機能が使えなくなるという情報です(DB2が動かない訳ではないです)。メモリアドレスが毎回変化するので当然のようにdb2pdは使えなくなります。その他詳しい情報は上記リンクを参照してください。SUSE10/SUSE11などはデフォルトでONになっているようです。

(※2010/12 リンクが切れていたので修正)

DB2 9.5がUbuntu 8.04 LTSをサポート

Leonさんのblogより:
- DB2 for Ubuntu 8.04 LTS | FreeDB2.com
Recently we validated Ubuntu 8.04 and it is now one of 3 recommended Linux environments


DB2 9.5がサポートするLinuxディストリビューションにUbuntu 8.04が加わりました。(これまではUbuntu 7.10のみのサポートだったのです)

Ubuntu 8.04はLTS(Long Term Support)と呼ばれる長期のサポート期間が保証されたバージョンで、サーバ版は2013年4月までサポートが維持されますからDBサーバ用途に良い感じですね。(追記:最初は2011年までと書いていましたが、コメントで指摘していただいたように正しくは2013年です)

詳細情報は下記に用意されていますが、注意する事はほとんどありません。事前要件もapt-getでksh,libaio,libstdc++5を入れておくだけです。
ただしV9.5本体はFP2以降が必須なので注意してください。

- IBM developerWorks: Wikis - Information Management - Ubuntu 8.04 - DB2 9.5
The information contained in this page outlines Ubuntu 8.04 specific information on DB2 9.5.

EXT4を含むLinux 2.6.28リリース

クリスマスにLinuxカーネル2.6.28がリリースされていたようです。

- 新機能満載の『Linux』カーネル 2.6.28、クリスマスイブにリリース - japan.internet.com Webテクノロジー
Linus Torvalds 氏は24日、最新版となるカーネル 2.6.28 をリリースした。


- Linux 2 6 28 - Linux Kernel Newbies
Linux 2.6.28 kernel released on 25 December, 2008.


新機能をざっと理解するには、上記のKernel Newbiesの記事が非常に良くまとまっていてお薦めです。

多数の新機能が含まれていますが、個人的に注目なのはEXT4がついに安定版としてリリースされた事です。EXT4はかなり開発が難航していると聞いていたので、ついに”安定版”になったという事は大きな一歩なのではと思います。

Linuxには色々なファイルシステムがありますが、以前DB2でのベンチマークをやってみたところEXT3がかなり良い成績だった記憶があります。ですのでその後継であるEXT4も一度DB2との組み合わせを試してみたいと思っています。

Linux+compiz環境でDB2をインストールする際の注意点

Linuxディストリビューションでは最近すっかり3DエフェクトのCompizが一般的になってきましたが、そのCompizが有効な状態で一部のバージョンのJVMを使用すると、うまくGUIが表示できないケースがあるようです。(最近のJVMでは修正されているようです)

DB2のインストーラーはJavaで作成されているので、場合によっては上記に当てはまってしまってインストーラーの画面が見えない(灰色一色の画面が出てしまう)場合がありえます。その場合は以下のブログに書かれているように、一時的に3Dエフェクトを切るか、export AWT_TOOLKIT=MToolkitしてからdb2setupを起動するのが良いようです。詳しくは以下をどうぞ。

- Resolving the gray window when running db2setup | Zen and the Art of Programming
A new setup is in the works to solve this issue, but for the time being, you can use the workarounds above to install DB2 Express-C on Linux.


DB2のインストーラー側での回避策も作成中のようですが、とりあえずは上記方法でしのげばOKです。

Turbolinux 11上でDB2 9.5がサポート

- turbolinux|企業情報
ターボリナックス株式会社は、企業のインターネット系サーバーとして機能・パフォーマンスともに最適化された当社サーバーOSの最新版「Turbolinux 11 Server」がIBM(R) DB2(R) 9.5に対応したことを発表しました。DB2対応OSであることを認定する「Ready for IBM DB2 data server software」を取得し、IBMのBusiness Partner Application Showcaseに掲載されました。


Turbolinux 11上でのDB2 9.5の稼働がサポートされたそうです!
DB2 for Linuxのサポート環境ページも更新されて、Turbolinuxのページが出来ていました。x86(32bit)とx86-64(EM64T,AMD64)での稼働がサポートされるよです。

- IBM developerWorks: Wikis - Information Management - DB2 9.5 for Linux - Supported Environments

- IBM developerWorks: Wikis - Information Management - Turbolinux 11 - DB2 9.5
The information contained in this page outlines Turbolinux 11 specific information on DB2 9.5.

Ubuntu 8.10 リリース

リリースの話ばかりですが、もうひとつ。Ubuntuの新バージョン8.10がリリースされていますね。

- 「Ubuntu 8.10」リリース、サーバ版は仮想化機能を強化 − @IT
Ubuntuチームは現地時間の10月30日、Linuxディストリビューションの最新版「Ubuntu 8.10」のサーバ版およびデスクトップ版をリリースした。


ちゃんと予告どおりの日時にリリースされるのはすばらしいですね。今回のリリースではサーバ版は仮想環境関連の機能強化が行われているようです。またクライアントは各種コンポーネントのアップデートに加えてUSBデバイスへの導入も可能になっているそうで、これはぜひ試してみたいところです。

なおUbuntu Japanese Local Community Teamによると、ライブ環境での日本語サポートに加え、Japanese Teamによる追加パッケージを含んだ「Ubuntu 8.10 Desktop 日本語 Remix CD」は、10月31日中にリリースする予定という。


とのことですが、こちらも予告どおり以下のURLで日本語 Remix CDが公開されています。

- Ubuntu 8.10 Desktop 日本語 Remix CD リリース | Ubuntu Japanese Team

著書
「AWSではじめるデータレイク」
データレイクの本を書きました(共著)
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DB2の管理方法を解説した本を書きました。
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